PowerAppsを使えば、ノーコードで業務に使えるアプリをすぐに作成することができます。
しかし「どこから始めればいいのかわからない」「操作画面に戸惑う」と感じている初心者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、PowerAppsを初めて触る方に向けて、アプリを作成する一連の流れを、実際の画面構成に沿ってわかりやすくご紹介します。
5分で試せるチュートリアルなので、この記事を読みながらすぐに実践できます。
PowerAppsを使うための準備と前提条件を確認しましょう
まず最初に、PowerAppsを使うために必要な環境を確認しましょう。以下の3つが揃っていれば問題ありません。
Microsoft 365アカウント(E3やBusiness Standard以上が推奨)
ブラウザ環境(Microsoft EdgeまたはGoogle Chrome)
接続先となるデータソース(今回はExcelファイルまたはSharePoint)
PowerAppsはWeb上で動作するため、特別なソフトのインストールは不要です。
Microsoft 365のポータルから「Power Apps」を選択するだけで、すぐに始められます。
データソースを用意してアプリの土台をつくります
今回は最も手軽な「Excelファイル」を使ったアプリ作成を例に説明します。
OneDrive上にExcelファイルをアップロードしておきましょう
Excel内には「テーブル形式」でデータを整えておきます(例:社員名簿や申請データなど)
PowerAppsの「データで開始する」画面で「外部にデータ接続する」を選択します
接続先としてOneDriveを選択し、該当のファイルとテーブルを指定します
これだけで、PowerAppsが自動で一覧画面・編集画面・詳細画面の3画面構成を作成してくれます。
自動生成されたアプリの構成を確認しましょう
PowerAppsでは、テンプレートのような形で「ギャラリー画面」「詳細表示画面」「編集画面」があらかじめ用意されます。
この構成をベースにしながら、必要な項目を追加・調整することで、自分専用のアプリを作ることができます。
ギャラリー画面:データ一覧を表示(検索や選択が可能)
詳細表示画面:選んだ項目の中身を表示
編集画面:新規追加・修正を行う画面
画面間は「NextArrow」などのアイコンで遷移するように設計されており、初心者でも直感的に使えます。
見た目や使い勝手を調整してみましょう
自動生成されたアプリは、そのままでも動作しますが、必要に応じて見た目や動作を調整することも可能です。
画面の背景色やボタンの色を変更する
不要なフィールドを削除する
フィールドの並び順を変える
入力フォームのタイトルやラベルを修正する
PowerPointのようなUIで、操作はすべてマウスで行えるため、見た目を変更する際はコードを書く必要はありません。初めのうちは、元の構成を崩さずに色やラベルなどを変更するだけでも十分です。
※新規追加の際に関数を使用します。
新規 プラスボタンに追加した関数
//変数に一意のIDを代入
Set(
varNewGUID,//変数宣言
GUID()//一意のIDを発行
);
IDのデータカードに追加した関数
If(
Form1.Mode = FormMode.New,//もし新規作成だったら
varNewGUID,//一意のIDをセット
Parent.Default//参照だったら元のIDを表示
)
実機でプレビューしながら動作確認をしてみましょう
編集が終わったら、右上の「▶(プレビュー)」ボタンで動作確認を行ってみましょう。
実際にデータを入力・保存し、一覧に反映されるか、画面遷移が正しく動くかをチェックします。
スマートフォンやタブレットでも同じアプリを使用できるため、画面のサイズ感や操作性もこの段階で確認しておくと安心です。
必要であれば、PowerAppsのモバイルアプリをインストールしておけば、すぐに社内共有や持ち出し利用が可能になります。
アプリの保存と共有を行いましょう
テストが終わったら、作成したアプリを保存して公開しましょう。
上部の「ファイル」→「保存」でクラウド上にアプリを保存
「発行」ボタンを押すと利用可能な状態になります
「共有」メニューから、アプリを使わせたいユーザーに対してアクセス権限を付与できます
これで、他のメンバーもブラウザまたはスマホアプリからこのアプリを使うことができます。
まとめ PowerAppsでのアプリ作成は思ったより簡単です
PowerAppsを使えば、複雑なプログラミングを行わなくても、業務で実用可能なアプリを自分自身で作成できます。
最初はExcelやSharePointなど、すでに使っているデータソースと連携させるところから始めるのがおすすめです。
今回は5分でできるアプリ作成の流れをご紹介しました。次回以降は「画面遷移」や「ボタン動作」など、さらに一歩踏み込んだ設計方法をご紹介する予定です!
ぜひPowerAppsの世界に踏み出して、業務改善の第一歩を始めてみましょう。
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